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【救急外来】肺炎を正しく評価しよう【バイタルサインが重要】

肺炎は救急外来で多くみられる疾患ですが、意外にも診断に苦慮することがあります。高齢者や誤嚥性肺炎を起こしうる患者さんでは呼吸数の増加、発熱をみたら肺炎を疑います。画像所見だけで肺炎と診断してはいけません。大事なのはあくまで、バイタルサインや身体所見、聴診所見です。肺炎の重症度にはA-DROPが有用です。項目にもあるように、呼吸や脱水の評価が重要です。検査は血ガスやグラム染色(培養)、血液培養、尿中抗原検査があります。尿中抗原検査は感度は陰性だからといって否定できるわけではない点に注意です。
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SpO2低下時の対応【迷わず酸素投与を!】

「SpO2低下」は救急や病棟で遭遇する危険なバイタル異常の一つです。本記事では、SpO2低下の対応と鑑別を簡潔に解説します。まず偽のSpO2低下を除外し、気道閉塞があれば気道確保し、迷わず酸素投与を行います。血ガスや画像検査を活用し、緊急性の高い疾患を見逃さないことが大切です。
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頸静脈をみよう 〜外頸静脈と内頸静脈 どちらをみるか〜

頸静脈の評価をきちんとしていますか?非侵襲的に多くの情報を得られる頸静脈は、意思決定をするのに大いに役立ちます。では外頸静脈と内頸静脈、どちらを評価したら良いでしょうか?外頸静脈をみることで、瞬時にemergencyな病態の把握が可能となることがあります。右内頸静脈をみることで、正確にCVPを評価できます。
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腹痛をみたら常に虫垂炎を考えよう

虫垂炎は誤診や見逃しが多く厄介な病気です。虫垂炎に対するアプローチを書きました。虫垂炎はすべての年齢で発症しうるので、腹痛患者では常に鑑別にあげます。急性虫垂炎の症状の出現順序は「PATFL」です。まず痛みがありその後に悪心嘔吐が現れます。診断にはRovsing徴候やpsoas徴候も有用とされています。そして腹部エコーは強力な武器です。押しても潰れない6mm以上の構造物で盲端を確認でき、圧痛がポイントで示せれば虫垂炎の可能性が高いです。 女性、基礎疾患がある人、腹痛+便秘がある人は見逃されやすい