鑑別

内科一般

SpO2低下時の対応【迷わず酸素投与を!】

「SpO2低下」は救急や病棟で遭遇する危険なバイタル異常の一つです。本記事では、SpO2低下の対応と鑑別を簡潔に解説します。まず偽のSpO2低下を除外し、気道閉塞があれば気道確保し、迷わず酸素投与を行います。血ガスや画像検査を活用し、緊急性の高い疾患を見逃さないことが大切です。
内科一般

頸静脈をみよう 〜外頸静脈と内頸静脈 どちらをみるか〜

頸静脈の評価をきちんとしていますか?非侵襲的に多くの情報を得られる頸静脈は、意思決定をするのに大いに役立ちます。では外頸静脈と内頸静脈、どちらを評価したら良いでしょうか?外頸静脈をみることで、瞬時にemergencyな病態の把握が可能となることがあります。右内頸静脈をみることで、正確にCVPを評価できます。
内科一般

腹痛をみたら常に虫垂炎を考えよう

虫垂炎は誤診や見逃しが多く厄介な病気です。虫垂炎に対するアプローチを書きました。虫垂炎はすべての年齢で発症しうるので、腹痛患者では常に鑑別にあげます。急性虫垂炎の症状の出現順序は「PATFL」です。まず痛みがありその後に悪心嘔吐が現れます。診断にはRovsing徴候やpsoas徴候も有用とされています。そして腹部エコーは強力な武器です。押しても潰れない6mm以上の構造物で盲端を確認でき、圧痛がポイントで示せれば虫垂炎の可能性が高いです。 女性、基礎疾患がある人、腹痛+便秘がある人は見逃されやすい
内科一般

腹痛患者で行うべき4つのルーチン

腹痛疾患に対するアプローチ法を簡潔にお伝えします。ルーチンで「病歴」、「バイタルサイン」、「腹部所見」、「血ガス、エコー、心電図」 は忘れないようにとります。病歴は、OPQRSTの形式でもれなくとります。バイタルサインでは、軽度の意識障害や呼吸回数が重要です。腹部所見で、板状硬をみたら上部消化管穿孔を考えます。血ガスでは代謝性アシドーシス、血糖値、電解質異常(特に高カリウム血症)をcheckします。腹部エコーは超強力な武器です。心窩部痛は急性冠症候群を疑い、心電図をとります。
救急

脳卒中ミミックに騙されるな

「意識障害」「片麻痺」「構音障害」救急外来でこうした症状を目の当たりにすれば、まず疑うのは脳卒中。しかし、現場では“それっぽい”けれど実は違う「脳卒中ミミック」が存在します。本記事では、脳卒中ミミックの具体例と鑑別のポイントを解説します。
呼吸器

肺梗塞は肺炎と誤診しやすい

肺梗塞についてまとめました。肺梗塞は発熱や呼吸困難感、胸痛などを呈し、画像所見も肺炎と誤診しやすいです。肺梗塞を疑うポイントは深部静脈血栓症(DVT)を疑う患者背景や身体所見です。肺梗塞の塞栓の原因としてDVTが多いため、その原因となるような悪性腫瘍や長時間の安静がないかを問診します。片側性の下腿浮腫などの身体所見も重要です。
小児

小児の尿路感染症へのアプローチ

小児の上部尿路感染症についての記事です。生後3カ月までの児では男児に多く,女児の2~5倍の頻度です。以降は女児が多く,全小児では男児に比べて女児は3~4倍の発症頻度です。尿路感染症に特異的な症状はなく、乳幼児の尿路感染症は発熱と嘔吐であることが多いです。感染フォーカスが不明な場合には、必ず尿検査・尿培養を行います。 第一選択はセフォタキシム注射用 1日100mg/kg 分3 静注を使用します。