シリンジポンプは、ICUでも病棟でも毎日のように目にする機械です。ところが、使い方をきちんと教わる機会は意外と少ないですよね。看護師さんがセットしてくれるのを横で見ているうちに、なんとなく分かった気になってしまいます。
でもシリンジポンプで入れるのは、カテコラミン、鎮静薬、インスリン、高濃度のKClのような、少しの誤差がそのまま患者さんの状態を変える薬です。仕組みを知らないまま指示を出すと、「流れているつもりで、実は2時間入っていなかった」「閉塞を解除した瞬間に一気に入ってしまった」という事故が起こり得ます。
この記事では、シリンジポンプの特徴、開始前の7つのチェック、アラームへの対応、アラームが鳴らない落とし穴、そして昇圧薬のシリンジ交替まで、イラストで整理していきます。
シリンジポンプの特徴と使いどころ
輸液ポンプとの違い
シリンジポンプは、シリンジの押し子をモーターでゆっくり押して、設定した流量で薬液を送り出す機械です。輸液ポンプより正確で、微量まで設定できるのが特徴です。
まずは実物の見た目を確認しておきましょう。臨床でよく見かけるテルモ社のポンプを撮影してきました!! シリンジポンプはシリンジをそのまま横向きに載せて押し子を押し、輸液ポンプは輸液セットのチューブをポンプの中にはめ込んで送り出します。

写真だと細かい部分が見えにくいので、同じ機種をイラストにしてみました。シリンジの固定にかかわるのは、①クランプ、②スリット、③スライダーフック、⑤クラッチの4か所です。


撮影時は気泡の警報で止まっていたため、動作インジケータが赤く光っています。
機種によってボタンの配置は違いますが、各部の名前と役割はほぼ共通しています。名称はテルモ社の添付文書に合わせています。

- 流量誤差:シリンジポンプは±3%、輸液ポンプは±10%です。たとえば10 mL/hに設定すれば、シリンジポンプなら9.7〜10.3 mL/hの範囲におさまります。
- 最小の設定流量:シリンジポンプは0.1 mL/hから設定できます。輸液ポンプは多くの機種で1 mL/hからです。
なお、±3%という精度は「専用のシリンジを使い、1 mL/h以上の流量で、開始から一定時間がたって動作が安定したあと」という条件つきの数字です。この条件はあとで何度も出てくるので、頭の片隅に置いておいてください。
シリンジポンプで入れる主な薬

シリンジポンプを使うのは、大きく分けて次の2つの場面です。
- 微量で正確に入れたい薬を使うとき:カテコラミンなどの昇圧・強心薬、降圧薬、麻薬、鎮静薬、筋弛緩薬、抗不整脈薬、抗凝固薬、利尿薬、高濃度の電解質(KClなど)、高濃度のインスリン製剤などが当てはまります。
- 厳密な水分管理が必要な患者さんのとき:新生児や乳幼児が代表です。
開始前の7つのチェック
シリンジポンプのトラブルの多くは、開始前の準備で防げます。確認することは次の7つです。

① 指定のシリンジを適切な容量で使う

シリンジポンプは、機種ごとに使えるシリンジのメーカーとサイズが決まっています。ポンプはシリンジの外径から容量を読み取り、押し子を押す量を計算しているからです。
- 指定外のシリンジを使うと、流量が不正確になり、過小投与や過剰投与につながります。閉塞アラームや残量アラームも正しく働かなくなります。
- 接続部は、外れにくいロック式を使います。
- シリンジの規格を超えて薬液を詰めてはいけません。たとえば20 mLのシリンジに22 mL入れるような使い方です。
- 反対に、大きすぎるシリンジに少量だけ入れるのも避けます。50 mLのシリンジは外筒が太いぶん、内圧のわずかな変化で動く液量が大きくなり、意図しない注入につながります。薬液量に合ったサイズを選んでください。
- ガラスシリンジなど、ポンプが対応していないシリンジは使いません。
② 側管から投与し、配合変化を確認する

シリンジポンプは、原則として輸液ポンプで流しているメインルートの側管から投与します。理由は2つあります。
- 3 mL/h未満のような微量を、末梢静脈から単独で流すと、ラインの中で血液が固まって閉塞しやすくなります。
- 麻薬などをボーラスで追加するときに、メインの輸液が薬を体内まで後押ししてくれます。
では、メインは自然滴下(クレンメで滴数を合わせるだけ)ではだめなのでしょうか? 実はここに落とし穴があります。
- 後押しの速さが一定になりません。自然滴下の速度は、ボトルの高さ、患者さんの体位や腕の曲げ伸ばし、ボトルの残量によって簡単に変わります。合流部から刺入部までのラインにはシリンジポンプの薬がたまっているので、メインの速さが変わると、薬が体に入る速さもそのまま変わります。昇圧薬なら血圧が揺れます。
- 閉塞しても気づけません。合流部より先が詰まると、シリンジポンプが押した薬は行き場を失い、抵抗の少ない自然滴下のラインへ逆流します。ポンプの内圧が上がらないので、閉塞アラームは鳴りません。
- 逆流した薬が、あとで一気に入ります。閉塞が解けたときや、クレンメを開けた瞬間に、自然滴下のラインにたまっていた薬がまとめて流れ込みます。
- ボトルが空になっても知らせてくれません。自然滴下にはアラームがないので、空になれば後押しが止まり、空気を巻き込むこともあります。
メインを輸液ポンプにしておけば、流量が一定になり、合流部より先の閉塞も輸液ポンプ側の閉塞アラームで気づけます。この話は、後半の「アラームが鳴らない3つの落とし穴」でもう一度出てきます。
もう1つ大事なのが配合変化です。同じルートに複数の薬が合流すると、混濁、変色、結晶化が起こることがあります。CVラインの閉塞や、薬の効果が落ちる原因になります。配合変化表で確認するか、薬剤師に相談してください。側管の薬どうしだけでなく、メインの輸液(アミノ酸製剤など)との組み合わせにも注意が必要です。
③ ポンプは患者と同じ高さに置く(サイフォニング現象)

サイフォニング現象とは、ポンプと患者さんの高低差によって、薬液が重力で一気に体内へ流れ込んでしまう現象です。
シリンジの押し子は、本来ポンプのスライダーにがっちり押さえられています。ところが押し子の固定が甘かったり外れたりしていると、ポンプが刺入部より高い位置にある場合、押し子が勝手に押し込まれていきます。落差が大きいと、50 mLのシリンジが5分以内に空になることがあります。カテコラミンや鎮静薬でこれが起きたら……と考えると、本当に怖いです!
- ポンプは必ず患者さんの刺入部(心臓の高さ)と同じ高さに設置してください。
- 逆に低すぎると、血液が逆流してライン内で固まる原因になります。
- ベッドの高さを変えたり、移動したりしたあとにも、高さがずれていないかを確認してください。
④ シリンジを隙間なく固定する
その前に、シリンジの各部の名前を確認しておきましょう。「フランジ」と言われてもピンとこない方も多いと思います。フランジは外筒の端にある羽根のような部分で、手でシリンジを押すときに指をかけるところです。反対側の、親指で押す平たい部分が押し子のつばです。

シリンジポンプでは、この2か所でシリンジを固定します。ここがずれると、次に説明するトラブルが起こります。

シリンジは、外筒のフランジ(羽根)をスリットに、押し子をスライダーのフックに、それぞれ隙間なく固定します。押し子のつばがフックから浮き上がっていると、サイフォニング現象やシリンジの脱落の原因になります。
固定にわずかな隙間があるだけでも、スライダーはまず空回りしてその隙間を詰めることになるので、薬液が出始めるまでに時間がかかります。50 mLのシリンジ・1 mL/hの設定では、わずか1 mmの隙間で30分以上注入が遅れることがあります。
計算してみると納得できます
50 mLシリンジの内径は、メーカーによって違いますがおよそ27〜29 mmです。断面積にすると約5.7〜6.6 cm²なので、押し子が1 mm進むと約0.6 mLの薬液が押し出されます。1 mL/hなら、0.6 mLを出すのに35〜40分かかります。つまり1 mmの隙間があると、ポンプはそのあいだ「空振り」してから、やっと薬液を押し始めることになります。
⑤ プライミングしてから積算量をクリアする

シリンジをセットしたら、早送りボタンを長押ししてプライミングします。セット直後に残っているわずかな隙間を詰めることと、延長チューブの先まで薬液を満たして空気を抜くことが目的です。
プライミングした分は積算量に加算されてしまうので、投与を始める前に積算量クリアボタンを長押しして0に戻しておきます。これを忘れると、あとで「この薬、何mL入った?」と確認するときに数字がずれます。ボタンの名前や位置は機種によって違うので、使う機種で一度確認しておいてください。
⑥ 三方活栓を開けて、動作を目で確認する

ここは特に強調したいポイントです。微量で投与しているときは、ルートが閉塞しても閉塞アラームが鳴るまでに長い時間がかかります。ポンプはラインの内圧が一定の値まで上がってはじめて閉塞と判断するのですが、流量が少ないと、圧が上がるまでに時間がかかるからです。
日本看護協会の資料では、50 mLのシリンジで閉塞してからアラームが鳴るまでの時間が、次のように示されています。
| 流量 | 閉塞圧の設定 L | M | H |
|---|---|---|---|
| 1 mL/h | 約70分 | 約94分 | 約142分 |
| 5 mL/h | 約15分 | 約21分 | 約26分 |
1 mL/hで閉塞圧の設定が高いと、2時間以上アラームが鳴りません。その間、薬はまったく入っていません。
ですから、投与を始めるときは次の3つを必ず目で確認してください。
- 三方活栓が開いているかを確認します。
- 閉塞ランプが点灯していないかを確認します。
- 動作インジケータ(緑のランプが回転するように点滅しているもの)が動いているかを確認します。
⑦ 開始15分後にもう一度観察する
投与を始めて15分ほどたったら、もう一度ベッドサイドへ行きます。患者さんのバイタルや状態に変化がないか、閉塞ランプが点いていないか、動作インジケータが動いているかを確認してください。セットした直後に異常がなくても、ここで気づけるトラブルがあります。
アラームの種類と対応
シリンジポンプのアラームは、主に閉塞、残量、押し子(クラッチ)外れ、電源・バッテリーの4種類です。
閉塞アラーム:解除する前に、先に内圧を抜く

閉塞アラームが鳴ったときに、いちばんやってはいけないのが「原因を見つけて、すぐに閉塞を解除する」ことです。
閉塞している間も、ポンプは押し子を押し続けています。その結果、シリンジから閉塞箇所までのラインは高い圧がかかった状態になり、行き場のない薬液がたまっています。この状態で三方活栓を開けたり、折れたルートを伸ばしたりすると、たまっていた薬液が一気に体内へ入ります。カテコラミンなら急激な血圧上昇、鎮静薬や麻薬なら呼吸抑制につながる、致命的な事故になり得ます!!
同じ資料では、閉塞をそのまま解除したときに押し込まれる過剰送液量は、50 mLシリンジで0.4〜1.2 mL程度とされています。1 mL/hで入れている薬なら、30分〜1時間以上ぶんの薬が一瞬で入る計算です。
正しい手順は次のとおりです。
- ルートのどこが閉塞しているか、原因を確認します(三方活栓の閉め忘れ、ルートの折れ、詰まりなど)。
- 三方活栓を閉じたまま、ラインを接続部で外します。高い圧でたまっていた薬液が、あふれ出る形で外へ逃げます。これが内圧解除(圧抜き)です。
- ラインをつなぎ直します。
- 三方活栓を開けて、投与を再開します。動作インジケータが動いていることも確認してください。
残量アラーム
シリンジの中身が残り少なくなると鳴ります。何mL、あるいは残り何分で鳴るかは機種や設定によって異なります。
シリンジが完全に空になると、押し子がそれ以上進めなくなって内圧が上がり、「残量+閉塞アラーム」になります。ただし前述のとおり、閉塞の検出には時間がかかります。残量アラームが鳴った時点で、すみやかにシリンジを交替してください。昇圧薬なら、残量アラームを待たずに交替の準備を始めておくのが理想です。
押し子(クラッチ)外れアラーム
押し子がスライダーのフックから外れたときに鳴ります。サイフォニング現象の一歩手前の状態なので、まず三方活栓を閉じてから、シリンジを正しくセットし直してください。
電源・バッテリーアラーム
電源コードが抜けたときや、バッテリーが切れかけたときに鳴ります。コードをつなぎ直してください。検査や移動でバッテリー駆動にしたあとに、コードを戻し忘れることがよくあります。
アラームが鳴らない3つの落とし穴

閉塞アラームは「内圧が上がった」ことしか見ていません。裏を返せば、圧が上がらないトラブルには、アラームは反応しません。次の3つは、薬が入っていないのにポンプは静かなまま、という状況になります。
① 自然滴下のラインとの合流
シリンジポンプを側管につないでいても、メインをポンプを使わない自然滴下で流していると、次の問題が起こります。
- 自然滴下の輸液が空になると、そこから空気を巻き込みます。
- 合流部より先で閉塞が起きると、シリンジポンプの圧は自然滴下のライン側へ逃げて逆流します。内圧が上がらないので、閉塞アラームが鳴りません。
同じルートからシリンジポンプの薬を入れるときは、原則としてすべてのラインにポンプを使うようにしてください。
② 接続部のゆるみ・漏れ
接続部がゆるんで液が漏れていたり、空気が入っていたりしても、圧は上がりません。アラームは鳴らず、薬は患者さんに届いていません。ベッドサイドでは、接続部やシーツが濡れていないかも見てください。
③ 血管外漏出
刺入部から薬液が皮下へ漏れていても、圧の変化はほとんどないので、アラームは鳴りません。特にカテコラミンの漏出は組織壊死を起こしやすいので、刺入部の観察が大切です。
カテーテルの先端が血管の外に出ても、ポンプは皮下に向かって薬を押し続けます。刺入部を見るときは、腫れ、皮膚の色の変化(白っぽさや赤み)、冷たさ、痛みがないかを確認してください。

漏出に気づいたら、次の順番で対応します。
- ただちに投与を止めます。
- すぐには抜針しません。シリンジをつないで、皮下に漏れた薬液をできるだけ吸引して回収してから抜針します。
- 上級医に報告します。施設の方針に応じて、ステロイドの局注や外用を行うこともあります。
- 罨法を選びます。一般的には、痛みや腫れがなければ温罨法(血管を広げて吸収を促す)、痛みや腫れがあれば冷罨法(炎症と薬液の拡散を抑える)が目安になります。
昇圧薬の漏出では、冷やしてはいけません!
ノルアドレナリンなどの血管収縮薬が漏れた場合は、上の目安がそのまま当てはまりません。冷やすと血管収縮がさらに強まり、虚血と壊死を悪化させるからです。血管収縮薬の漏出では温罨法が基本で、患肢を挙上します。
海外では、α遮断薬のフェントラミンを漏出部に局注する方法が標準的な解毒処置とされています(国内ではレギチーン注射液が該当しますが、この用途は適応外使用です)。どの薬でも、対応は薬剤ごとに異なるので、添付文書を確認し、薬剤師に相談してください。
シリンジの交替
通常の薬の交替
一般的な薬の交替は、次の流れで行います。
- ポンプを停止します。
- 三方活栓を閉じます。
- 古いシリンジを外します。
- 新しいシリンジをセットして、プライミングします。
- 延長チューブを付け替えます(チューブごと交換することもあります)。
- 流量を設定します。
- 三方活栓を開けて、投与を再開します。
昇圧薬(カテコラミン)はポンプ2台で交替

昇圧薬を上の手順で交替すると、交替直後に血圧が下がってしまうことがあります。シリンジポンプは、プライミングをしても、動き始めてから実際の流量が安定するまでに時間がかかるからです。目安は1 mL/hで約30分、5 mL/hで約10分で、機種やシリンジによってはさらに長くかかります。この間は薬が予定どおり入らないので、血中濃度が下がって循環動態が崩れます。海外の実験では、1 mL/hで薬液が出始めるまでに6.75〜57.2分、流量が安定するまでに19.6〜76.3分かかったと報告されています。
そこで昇圧薬は、ポンプを2台使って並行して交替します(チェンジオーバー)。代表的な方法は2つあります。
- 方法①:薬剤ごとに三方活栓を用意しておきます。別のポンプに新しいシリンジを付け、同じ流量で約30分予備運転して、動作を安定させます。安定したら三方活栓につなぎ、切り替えます。
- 方法②:別のポンプで新しいシリンジを同じ流量で開始します。血圧をモニタリングしながら、古いポンプの流量を5→4→3→2→1→0 mL/hのように段階的に下げていきます。
具体的な手順は施設ごとにマニュアルやプロトコルが決まっているので、それに従ってください。
その他の注意点
メインの流量を変えると、側管の昇圧薬まで動く

側管から昇圧薬を入れているとき、メインの流量を変えると血圧が動きます。合流部から患者さんまでのラインには薬液が残っていて、それをメインの輸液が後押ししているからです。メインを増やせば昇圧薬が一時的に速く入って血圧が上がり、減らせば遅くなって血圧が下がります。
「輸液を絞っただけなのに、急に血圧が下がった」という経験がある人もいると思います。メインの流量変更は、少しずつ行ってください。
MRI室には持ち込まない
シリンジポンプは、MRI室に持ち込んではいけません。強い磁場で本体が引き寄せられる吸着事故や、機器の故障を起こします。MRI対応の機種は例外ですが、その場合も施設のルールに従ってください。
まとめ
- シリンジポンプは、流量誤差±3%、0.1 mL/hから設定できる高精度の機械です。ただしその精度は、指定のシリンジを正しく使ってはじめて発揮されます。
- 開始前の7つのチェックは、指定シリンジと適切な容量、側管からの投与と配合変化、患者と同じ高さ、隙間のない固定、プライミングと積算量クリア、三方活栓と動作の目視確認、開始15分後の観察です。
- ポンプが患者より高く、押し子が外れていると、サイフォニング現象で50 mLが5分以内に流れ込むことがあります。
- 微量投与では、閉塞してからアラームが鳴るまでに1時間以上、設定によっては2時間以上かかります。アラームを待たず、目で確認してください。
- 閉塞アラームのときは、解除する前に三方活栓を閉じたまま内圧を抜きます。
- 自然滴下との合流、接続部のゆるみ、血管外漏出では、アラームは鳴りません。
- 昇圧薬の漏出では冷やさず、温罨法を基本にします。
- 昇圧薬のシリンジ交替は、ポンプ2台で並行して行います。
参考文献・参考資料
各文献のあとに、記事の根拠にした箇所と内容を要約して載せています(→は記事内の該当項目です)。
- 窪孝充, 近藤俊一, 中嶋大晃, 玉井直. シリンジポンプの問題点:注射器内への逆流・患者側へのボーラス・薬液注入開始遅延. 医機学. 2011;81(3):228-238.
p.228「はじめに」:構造上の隙間で注入開始が40分〜1時間以上遅れることがある(→④)/p.230〜231:押し子が外れた状態での落差による過剰送液、50 mL充填時は51 cm・10 mL時は35 cmの落差で発生(→③)/p.232・235:1 mL/hで流速安定まで19.6〜76.3分、早送りで6.0〜11.1分に短縮(→⑤、昇圧薬の交替)/p.235「対策」:必要以上に大きな注射器を使わない(→①)
- テルモ株式会社. テルフュージョン シリンジポンプ35型 添付文書(2017年11月改訂 第3版).
【警告】併用医療機器1):表示メーカーと一致するシリンジを使う(→①)/【警告】使用方法3):押し子をフック、フランジをスリットに確実にセットし、落差を小さくする(→③④)/4):閉塞時は原因を除く前に下流をクランプして内圧を開放する(→閉塞アラーム)/6):シリンジは三方活栓を閉じてから外す(→交替)/【禁忌・禁止】2):重力式輸液と並行して使用しない(→自然滴下との合流)/使用上の注意:押し子・フランジの隙間があると開始後しばらく注入されない(→④⑤)/重要な基本的注意(1):MRI管理区域内へ持ち込まない(→MRI)
- テルモ株式会社. テルフュージョン輸液ポンプ TE-261 添付文書(2017年11月改訂 第6版).
【形状・構造】構造図:各部の名称(→輸液ポンプの写真)/【警告】2):閉塞時は下流を閉じてから内圧を開放する(→閉塞アラーム)
- 日本看護協会. 医療・看護安全管理情報 No.10「シリンジポンプの取り扱いによる事故を防ぐ」. 2003年1月.
表1「過負荷アラームまでの時間」:A社50 mLシリンジで1 mL/h 69.7〜141.7分、5 mL/h 14.6〜26.1分、過剰送液量0.44〜1.24 mL(→⑥の表、閉塞アラーム)/「閉塞を除去した時の注意」:ラインを外して過剰な薬剤を除去してから三方活栓を開放する(→内圧解除)/「エラー防止のポイント」2.:開始後約15分を目安に再確認する(→⑦)
- Plum M, Moukhachen O. Alternative Pharmacological Management of Vasopressor Extravasation in the Absence of Phentolamine. P T. 2017;42(9):581-592.
Introduction:フェントラミンは昇圧薬漏出に対するFDA承認の唯一の薬物療法/Discussion and Recommendations:血管収縮を強めるため冷罨法は推奨されず、温罨法と挙上を行う、カテーテルは残して3〜5 mLの吸引を試みる(→血管外漏出)
- Neff T, Fischer J, Fehr S, et al. Evaluation of the FASTSTART mode for reducing start-up delay in syringe pump infusion systems. Swiss Med Wkly. 2001;131:219-222.
Results:50 mLシリンジ・1 mL/hでプライミングなしの場合、送液開始まで平均9.4分、設定流量到達まで21.8分。プライミングで1.4分に短縮(→⑤、昇圧薬の交替)


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